謙虚さ・学ぶこと・貢献すること

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ここのところ、採用に時間をとてもおおく使っています。今週は48.2%ほど、採用に関わることに時間を使いました。時々、自分がどんな仕事にどれくらいの時間をつかっているか、1週間単位で計測しています。

30名程度のちっぽけな会社だけど、積極的に採用を進めている当社にとっては、代表のわたしが半分の時間を採用に使うのがちょうどよいと(勝手に)思っています。

そして、今週も多くの人と、採用面接や面談を通じてお話する機会をいただきました。どうもありがとうございます。

成果主義には弊害がある

面談のなかで、必ず当社が全力をあげて取り組んでいることを紹介させていただいております。「マーケティングをもっと身近に」すること。その結果、あまり資金力のない中小企業でも営業効率をグッと高められると思っています。(このあたりのことは、いつか書こうと思っています)

わたしたちは、単にお金儲けをすることが目的ではありません。日々、お客さまや他社から学び、そして一企業という公器の責任をもって成長をめざし、お客さまそして社会に貢献したい。いつかわたしたちの成果が認められたらとても嬉しいと思っています。

こうした活動は、目に見えない、もしくは目に見えにくい形で成果としてあらわれます。社会への貢献度は、数字で成果を測ることが難しい。だから、わたしたちの努力して報われているという実感がわきません。

会社として最も見えやすい成果は、売上や利益です。売上や利益は数字として見えます。

会社の成長に力を入れると、本来は「マーケティングをもっと身近に」することが当社のミッションであるにも関わらず、会社の売上や利益ばかりが気になります。目に見える結果だからこそ、達成志向が強ければ強いほど、売上や利益のためだけに投資しがちです。とても近視眼的なアプローチです。

とても気をつけなくてはならないことだと思っています。結果や成果主義の弊害でしょう。

仕事は給与の高さで選ぶべき?

結果・成果主義の弊害は、個人にもあてはまることだと思っています。

ビジネスパーソンなら、自分の目指すべきキャリアパスがあるでしょう。キャリアパスとは、仕事における将来のゴールに必要な経験や道筋のことをさします。キャリアパスを強い動機づけとともに達成できれば、たぶん、とても幸せです。

だからこそ、仕事は、給料ではなく、仕事を通じたいろいろな経験から学んで、責任ある仕事をいただいて成長し、お客さまや社会に貢献し、成果を認められる。これが強い動機になるはずです。

学習や成長、貢献は、単純に毎日の積み重ねであり、長い年月を経ない限り、目に見えにくい形でしかあらわれません。20年後に経験を積み重ね成長した自分をもって成果をしみじみと感じます。

給与は目に見えやすい結果です。競争意識が強ければ強いほど、無意識に給与が高い仕事に魅力を感じます。少しでも時間や余力があると、無意識に目に見えやすい成果と直結する活動に投資してしまい、自分にとって大切なことを忘れてしまいます。高い給与を目指すあまり、人生で大切な選択肢を見過ごしてしまう可能性が高くなります。

謙虚でありつづける姿勢が成長をうながす

どの転職の理由に関する調査レポートの上位に、人間関係があります。仕事は1人でするものではないため、どうしても他の人との関係がつきまといます。

仕事をするチームは、良い仲間でありたいです。良い仲間とは、「謙虚さ」をともなう人物であると思っています。謙虚さとは、協調性のなさ、嫉妬心の強さ、臆病さからくる態度や行動とは正反対であり、仲間を敬う気持ちから生まれます。

自分より優れた人からしか学ぶものがないという態度なら、学ぶ機会はものすごく限定されます。謙虚さをともなう人物は、すべての人から何かを学ぼうという姿勢があります。謙虚さをともなう人物の学習の機会は無限に広がり、その結果成長し、個人の成長が会社の成長につながります。

結局、謙虚であり続けることで、自らを成長させ、そして大きな目的を実現することで社会に貢献する。仕事は企業に対して提供する価値(バリュー)であるものの、企業の活動を通じて個人が社会に価値を提供できる会社をめざしたいと思っています。

顧客を中心に考える大切さ

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自社で時間やコストをかけて研究開発をした製品や、販売する商材には、必ず自社の製品戦略が伴います。戦略は、市場参入時から成熟時、そして衰退時に応じて異なります。教科書でも学べる基本的な事業戦略の形です。

どの製品にも市場にも、成長期があり、そして成熟期があります。現在市場でよく知られている製品にも、かつては成長期があったはずです。

今は完全な車社会のアメリカにも、かつて、鉄道産業が急成長している時代がありました。その後鉄道産業は衰退してしまいました。

アメリカの鉄道という産業が衰退した理由は、お客さまである旅客がいなかった、もしくは減ってしまったわけではありません。アメリカの鉄道産業が衰退した理由は、自動車やトラック、航空機などの他の代替手段にお客さま(旅客)を奪われてしまったことにあります。

そもそもアメリカの旅客は「鉄道で移動したかった」のでしょうか?

市場のニーズを自社の優位性と読み違えてしまう

旅客のニーズは、短時間で便利に移動したい、もしくは(荷物などを便利に)移動させたい、ということでしょう。アメリカの鉄道会社は、本来なら輸送産業と定義すべきであったところを、自らを鉄道産業としてしまいました。 

つまり、かつてのアメリカの鉄道会社は、旅客である市場の需要を満たすという行為を放棄したのです。

当時の鉄道は、他の輸送手段と比べると、鉄道そのものに技術的な優位性があったでしょう。技術的な優位性に固執するあまり自社の事業ドメインを狭く定義してしまい、その結果、時間とともに衰退してしまったのでしょう。

当時のアメリカの鉄道会社の経営者が、鉄道という技術によって収支を産み出した大胆な経営手腕を、「お客さまを満足させる」ということに注力し続けることができたら、輸送事業において成長の機会を継続することができたでしょう。

お客さま中心の視点の経営を徹底すれば、鉄道は輸送産業として成長し続けることができたかもしれません。

衰退市場は経営の失敗が原因である

とある成長市場は、時間がたつにつれて成長が鈍化し、やがてマイナス成長(衰退)します。どんな花形産業でも、いつか衰退の影が忍び寄ってきます。

花形産業の成長が止まる原因は、市場の飽和ではありません。その市場で事業を営む会社が経営に失敗したからです。そもそも何もしないで会社が成長し続けることができる市場などありません。

成長する企業は、自らが成長の機会を創り出し、成長の機会に対して大胆に投資できるように組織を変化させるという経営の基本ができています。このような企業だけが成長できるのです。市場が企業を成長させているわけではありません。

成長の機会は、製品の技術力だけではまかないきれません。先ほどのアメリカの鉄道の例のように、お客さまを満足、そして創造し続けることで、事業の成長機会を作り出さねばなりません。

事業とは、製品を開発・生産するプロセスではなく、顧客を満足させるためのプロセスであると言えるでしょう。企業が売ろうとするものは、売り手側の都合で決まるのではなく、買い手側であるお客さまによって決まります。

鉄道会社は、鉄道の技術革命をし、路線を拡張することで、乗客を増やすことが仕事ではありません。安全かつ迅速に移動したいという顧客のニーズを満たすことが仕事です。鉄道会社は、輸送についてのニーズを十分に満たすことが仕事である正しく自覚したなら、驚くほどの利益を生み出す成長をしたのではないでしょうか。

企業におけるミッションは成長し続ける企業が持つ証である

多くの企業は使命があります。いわゆる企業のミッションというものです。社会にとっての存在意義を示す企業が増えています。

もし営利を目指す企業があったとしたならば、その役割は、自社の製品とお客さまの金銭を交換することで、キャッシュフローを創出することになります。その交換によってどんな価値が生まれたかは、全く関係がありません。アメリカの鉄道会社が、鉄道への乗車を提供することで金銭を得ていたように。

もしアメリカの鉄道会社が「人々の便利な移動を身近にする」をミッションとしてかかげていたら、鉄道だけにとどまらず、お客さまニーズを満たし続ける企業になっていたでしょう。

自社のミッションを掲げ、従業員がそのミッションの意味をしっかりと理解すること。とても大切です。